耐震性ウッドパネル工法

ウッドパネル工法ウッドパネル工法

軸組と面とを組み合わせた
ハイブリッド構造

ハイブリッド構造

二つの構造の長所を合わせて地震に強い住まいを実現。

住友不動産の「ウッドパネル工法」は、接合部を強化した軸組構造をベースに、面構造の持つ強さを活かしたハイブリッド構造です。軸組を構成する柱や梁、土台、基礎などの接合部を構造用接合金物でしっかりと緊結して強度を高め、その上で外壁部分に“面”の強さをプラス。建物に加わる外力を点と面の両方で受けることで建物全体に分散させ、大地震などの外力による変形やねじれを抑えます。

    • 一般的な木造軸組工法

      一般的な木造軸組工法
    • 住友不動産のウッドパネル工法

      住友不動産のウッドパネル工法
    • 構造用合板をしのぐ強さのパーティクルボードを採用。

      耐力面材には、一般的な構造用合板より高強度なパーティクルボードを採用。木質チップに接着剤を塗布して熱圧成型することで、木本来の高断熱性などはそのままに均質な高強度を可能にした素材です。せん断強度は合板の2倍以上で、優れた耐震性を発揮。耐水性が高く、腐食による劣化に強いのも特長です。

      パーティクルボード
    • 実大実験が証明した「ウッドパネル工法」の高強度構造。

      構造上、荷重や地震力などに耐える重要な壁を耐力壁といい、「壁倍率」で強度をあらわします。建築基準法では耐力壁の仕様によってその数値を規定しています。パーティクルボードを用いた場合、規定上は2.9倍に該当しますが、実大実験ではそれを大幅に上回る4.46倍を記録。規定を超える優れた強度を実証しました。同時に、標準仕様である105㎜角の柱と120㎜角の柱との比較実験も実施。耐力はわずか3%程度のアップにとどまることも明らかになっています。

      実大実験結果

構造用接合金物※1

実大実験結果

力の加わる接合部を緊結し強固な構造躯体を実現。

柱や梁で構成される木造軸組工法は、その接合部に荷重が集中しやすく、地震などの際には接合部の破損が生じやすいという弱点があります。住友不動産の「ウッドパネル工法」は、この接合部に構造用接合金物を使用して高精度に緊結。ゆがみや変形に強く、耐震性能にすぐれた強固な構造躯体を実現しました。施工現場での接合作業もスムーズで、高い施工精度を実現しています。

構造用接合金物

接合はスピーディかつ高精度

  • 「断面欠損」を最小限に抑え接合部強度は1.5倍に。

    一般の木造軸組工法は、ほぞとほぞ穴を加工して組み合わせるため、構造材自体に大きな断面欠損が生じることで、地震などの外力が加わった場合の強度不足を招いていました。構造用接合金物は、欠損面積を大幅に縮小し、こうした弱点を解消。接合部の強度比較では、一般の木造軸組工法の仕口に対して約1.5倍の強度を実現しました。

    • 強固な構造躯体
    • 断面欠損比較
      ※1 小屋束と母屋の接合部は、在来仕口となります(エリアにより仕様が異なる場合があります)。また、部位によって構造用接合金物と異なる接合方法となる場合があります。 ※2 接合部強度1.5倍の数値は、住友不動産のウッドパネル工法と一般的な軸組工法の接合部引張り強度の最大値比較であり、金物の種類によって異なります。
  • 金物は防錆・耐食表面処理で耐久性に優れ、長持ち。

    構造用接合金物には、高耐食金属表面処理を施して防錆・防腐性能を高め、鋼材の性能を長期間維持します。一般的な溶融亜鉛メッキと比べて耐食性に優れるだけでなく、有害物質である六価クロムを含まない鋼材を採用し、環境にも配慮しています。

    大気腐食による経時変化を促進する試験においても、ほとんど変化がありません。※メーカー調べ/塩水噴霧試験(SST:JIS Z 2371)後の表面外観(メッキ付着量:90/90g/㎡、無処理)

    塩水噴霧試験

    大気腐食による経時変化を促進する試験においても、ほとんど変化がありません。※メーカー調べ/塩水噴霧試験(SST:JIS Z 2371)後の表面外観(メッキ付着量:90/90g/㎡、無処理)

制震システム標準装備

変形抑制効果

※当社モデルプランにおける地震応答解析結果による変形抑制効果。建物形状、建物仕様、配置プラン、地震波等によって異なります。

制震メカニズム

ダンパーに組み込まれた特殊粘弾性ゴムが地震エネルギーを吸収します。

  • ■ダンパーが揺れに応じて伸縮

    ダンパーが揺れ
  • ■地震エネルギーを熱に変換して吸収

    熱に変換して吸収
  • ■エネルギーを反発せず吸収

    反発せず吸収
  • 耐震構造+制震システムで建物の倒壊・損傷を防ぐ。

    建物に地震などの外力が加わった際、建物屋根の揺れ幅が21㎝以上になると、倒壊のおそれが高まるといわれています。地震への備えをさらに入念なものにするため、住友不動産の木の家は、構造用接合金物による優れた耐震構造に制震システムをプラス。地震エネルギーを吸収して揺れそのものを大幅に抑えることで倒壊を防ぐとともに、構造性能の劣化や損傷を抑え、安心な住まいを永く維持します。

    • ■実大比較実験で優れた制震効果を実証

      実大比較実験

      ■実大比較実験で優れた制震効果を実証

  • 制震システムがない場合に比べ、揺れを約50%低減。

    応答変位グラフ
  • 7回にわたる震度6強の加振実験で損傷が少ないことを確認。

    実大加振実験結果

    [実験機関]京都大学防災研究所 [実験内容]木造軸組工法2階建(耐震等級3相当)、耐力壁とダンパーの入れ替えによる効果確認 [地震波]BCJ-L2(日本建築センター波)震度6強7回

  • 耐震構造

    耐震構造
  • 住友不動産の木の家
    耐震構造+制震システム

    耐震構造+制震システム

高倍率耐力壁
「パワーパネル」
標準装備

パワーパネル

強度を高めた高倍率耐力壁「パワーパネル」を標準採用。

木ならではの心地よさやぬくもりに優れた耐震性をプラスした「ウッドパネル工法」が、高倍率耐力壁「パワーパネル」の標準装備でさらに進化。「パワーパネル」を1階に組み込むことで、地震などの際に大きな外力が加わっても変形やゆがみに粘り強く耐え、優れた強度を発揮します。長期優良住宅の耐震等級3※(最高等級)を確保したままで、より広々とした自由な空間づくりが可能になりました。

※地域・プランにより等級が異なる場合があります。

    • 一般的な木造軸組工法

      木造軸組工法壁倍率
    • パワーパネル

      壁倍率が大幅にアップ!

      パワーパネル壁倍率パワーパネル壁倍率
  • 優れた耐震性そのままに、広々とした空間づくりが可能。

    耐力壁の強度は「壁倍率」で表されます。一般的な木造軸組工法に使用される筋かい耐力壁の壁倍率は2.0倍。これに対して「パワーパネル」は、内周部11.1倍と5倍以上の高強度を実現しました。耐力壁の量が少なくて済むため設計の自由度も飛躍的に高まり、高耐震性はそのままにより開放的な大空間が実現できます。

    • 内周部用パワーパネル
  • 外周部への採用で大開口やビルトインガレージを実現。

    さらに高耐力な壁倍率13.4倍の外周部用「パワーパネル」を採用すれば、設計の自由度はさらにアップ。優れた耐震性能はそのままに、パノラマビューを愉しめる最大約5.6mの大開口をつくることも可能です。都市部の狭小敷地でも開放的な室内空間や大きな開口部を確保したり2台並列のビルトインガレージが実現できるなど、住まいづくりの夢がさらに大きく広がります。

    • 一般的な木造軸組工法

      ガレージ-木造軸組工法

      制約の多い都市部狭小地でこそ敷地の可能性を最大限に活かせます。

    • パワーパネル

      ガレージ-パワーパネル

      制約の多い都市部狭小地でこそ敷地の可能性を最大限に活かせます。

    ビルトインガレージ
    外周部用パワーパネル