耐火性2×4工法

実大火災実験実大火災実験

実大火災実験で証明された耐火性能

1987年、当時の建設省などが中心となって実物大住宅の火災実験が行われ、ツーバイフォー住宅の優れた耐火性が実証されました。この実験では、耐火構造でない木造軸組住宅が約10分で1000℃に達したのに対し、ツーバイフォー住宅が1000℃を超えたのは、35分から40分後というデータが得られました。また、1階の火元から大きく燃え広がるのに要した時間は70分を超えました。こうした結果から、初期消火やご家族が避難するための時間が充分あることが証明されました。

火災実験室温比較

■ツーバイフォー住宅の火災実験

  • 5分後
  • 10分後
  • 20分後

火災時には鉄より安心な木材

一般的に木より鉄の方が、火に強いと思われがちです。しかし、木材は、燃えると表面に炭化層が形成され、火が内部までなかなか通らず、火災の進行を遅らせます。木材は強度が低下しにくいのです。これに対して鉄は、火災により550℃を超えると急速に軟化し強度が大きく低下します。鉄骨系住宅は骨組みが大きく変形し、住宅全体が崩れ落ちることもあります。1200℃前後まで温度が上がるといわれる火災では、木の家は鉄の家よりも安全性に優れているということを示しています。

遮熱
  • 遮熱
  • 遮炎
  • 耐火

延焼を遅らせ、類焼を防ぐファイヤーストップ構造

火は、床下や壁の裏側、天井裏など空気の通り道に沿って燃え広がります。ツーバイフォー工法の住宅は、各部屋が独立した空間になっており、それぞれが高い気密性を持っています。さらに各居室間や1・2階は、防火シャッターのような効果を発揮するファイヤーストップ構造になっています。つまり各部屋が防火区画として機能するため、もし室内で火災が発生しても、火は家全体にはなかなか広がりません。また万が一、隣家で火災が発生した場合でも類焼から免れるため、屋根には、不燃材である平形ストレート板を採用。外壁や軒裏も防火仕様とするなど、類焼防止策を講じています。

  • ファイヤーストップ構造

木材への着火を抑える石膏ボード

住友不動産では、壁や天井の全面に石膏ボードを使用しています。石膏ボードには約21%の結晶水が含まれており、火災で熱が加わると熱分解を起こして結晶水が放出されます。このため火災が発生しても天井裏や壁の内部の温度が上昇しにくく、構造材が発火点に達するまでの時間を遅らせることができます。

  • 火災拡大防止構造
  • 火災実験