修繕費 （しゅうぜんひ）

アパートやマンションなどの不動産賃貸経営を営んでいる人が確定申告をする際に、その収益から必要経費として差し引くことができるリフォーム費用や原状回復費用などのことで、一度に経費として計上できるものを言います。
なお、一般的な修繕費というと、その解釈は非常に広くなりますが、賃貸物件に対する全ての工事が「修繕費」として認められるわけではありません。

○「修繕費」として認められるための条件
以下のいずれかに該当する場合は、修繕費として扱われます。
１：概ね３年以内の期間を周期として行なう修理や改良工事
２：一つの修理や改良工事の金額が２０万円未満のとき
３：一つの修理や改良工事などの金額のうち資本的支出か修繕費かが明らかではない場合で、６０万円未満の場合
４：災害などにより毀損したものの原状回復工事

○修繕費用の具体例
修繕費の主な例としては、以下のようなものがあります。
・ 畳の表替え費用
・ 壁紙の張替え費用
・ ふすまの張替え費用
・ フローリングの破損部分の取り替え
・ 壁のペンキ塗り替え
・ 外壁塗装

これらに該当しない修繕については、「資本的支出」として扱われます。資本的支出は修繕費のように一括で経費計上できず、減価償却の方法によって数年間に分けて少しずつ経費にしていくことになります。
資本的支出として扱われるものとしては、明らかに賃貸物件の価値や耐久性を高めるための高額な工事費用などが該当します。