用語集
所得控除 (しょとくこうじょ)
課税する税金を計算するのに先立ち、その課税対象となる所得から一定額を差し引いて所得を引き下げることを言います。納税者個別の事情に応じて一定の控除制度を設けることで税額を調整しようとする狙いがあります。
所得控除には主に次のような種類があります。
1:医療費控除
自分又は生計を一(いつ)にする配偶者や親族のために医療費を支払った場合、定められた範囲内の金額が控除されます。
2:社会保険料控除
健康保険料、厚生年金、国民健康保険料、介護保険料、国民年金基金などの社会保険料を支払った場合に控除されます。
3:生命保険料控除
一定の生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料などを支払った場合に控除されます。
4:地震保険料控除
地震保険料を支払った場合に控除されます。
5:雑損控除
事前現象、自然災害、および盗難や横領などによって資産に損害を受けた場合に一定額が控除されます。
6:寄付金控除
国および地方公共団体などの一定の団体に寄附をした場合に控除されます。
7:小規模企業共済等掛金控除
共済契約の掛金など一定の掛金を支払った場合に控除されます。
またこれら以外にも家族に関する控除制度として、以下のような控除制度があります。
・ 障害者控除
・ 寡婦控除
・ 勤労学生控除
・ 配偶者控除
・ 配偶者特別控除
・ 扶養控除
なお、一律に控除されるものとして38万円の基礎控除があります。
〇給与所得控除と法人化について
会社員の場合は給与に対する概算経費として「給与所得控除」が適用できます。個人事業を法人化した場合は、自分自身に対する給与を経費として控除することができ、さらに自分に対する給与にも給与所得控除が適用できます。そのため、法人化することで課税所得を低く抑えて節税できるというメリットがあります。