賃貸併用住宅の
利回りを考える
一般的なアパートやマンションと比較して賃貸併用住宅に「利回り」について紹介します。
賃貸併用住宅の利回りを考えるその1利回りとは何か
利回りとは、「年間収益の投資金額に対する割合」のことを言います。賃貸経営における利回りとは、年間の家賃収入合計額における賃貸併用住宅の購入金額に対する割合という事になります。
例えば、年間の家賃収入合計額が500万円で賃貸併用住宅の購入金額が1億円だとすると、利回りは5%となります。但し、実際の賃貸経営においては、家賃収入が得られるだけではなく、管理費や修繕費など一定の経費がかかります。先ほどの計算のように、必要経費を考慮せずに算出した利回りのことを「表面利回り(グロス利回り)」と言い、家賃収入を得るためにかかる必要経費を差し引いて算出した利回りのことを「実質利回り(ネット利回り)」と言います。
この利回りを一つの目安として、購入する物件の選定を行ないます。
賃貸併用住宅の利回りを考えるその2賃貸併用住宅と
一般的なアパートとの利回りの違い
賃貸併用住宅の利回りは、一般的なアパートやマンションなどと比べると「低い」傾向にあります。なぜなら、一般的なアパートは建物全体が賃貸部分であるのに対し、賃貸併用住宅は建物全体に占める賃貸部分の割合がアパートに比べると少ないため、住宅購入費用に対する家賃収入の割合も自ずと低くなるのです。
賃貸併用住宅の利回りを考えるその3利回りが悪くても賃貸併用住宅が良い理由とは
では、なぜアパートに比べて利回りが低い賃貸併用住宅に人気があるのでしょうか。その理由は大きく2つあります。
1:住宅ローンが利用できる
通常、アパートを購入して賃貸経営を始める場合は「アパートローン」などの金融機関の融資を利用します。一方、賃貸併用住宅は、住宅部分が一定割合以上を占める場合は、アパートローンよりも金利が低い「住宅ローン」を利用する事ができます。
2:自宅の購入が主たる目的
アパートを購入して賃貸経営を始める場合の主たる目的は、投資であり資産運用です。一方、賃貸併用住宅を購入する主たる目的は、不動産投資ではなく「自宅の購入」です。ですから、賃貸経営で利益を上げるというよりは、住宅ローンの返済に充当する感覚で始める人が多いため、たとえアパートのように高利回りではなくとも、自宅のローンを家賃で返済できる賃貸併用住宅は非常に魅力的な住宅の形なのです。