賃貸経営成功のカギ
~建物が完成するまで~
賃貸経営を成功させるには“建物が完成するまで”が重要です。
その理由について紹介していきます。
賃貸経営を成功させるためには、近隣のニーズにあった建物を建築し、適切な家賃設定で貸し出さなければなりません。賃貸物件としては、大きく分けると「アパート」と「マンション」があります。それぞれに特徴が異なり、目的や場所によって向き不向きが変わります。
賃貸経営成功のカギその1アパートとマンションの違いとは
アパートとマンションは、法的に違いが定義されているわけではありません。一般的な認識としては次のようになります。
アパート
主に木造及び軽量鉄骨造で2階建てなどの低層の建物の総称です。軽量鉄骨の場合は「ハイツ」と呼ぶこともありますが、厳密な区切りはありません。
- ●メリット
- 木造建築物は、コンクリートのマンションに比べ、同じワンルームでも梁などがないため、部屋が広くなります。また、建築コストもマンションに比べると安価です。そのため家賃も低めに設定することができるため、家賃が割安であれば、入居者を集めやすくなります。
- ●デメリット
- マンションと比較すると、同じ広さでも家賃収入が少なくなるケースがあります。また、生活音が隣接する部屋に聞こえやすいため、入居者同士でトラブルになることもある場合があります。しかしながら、防音ボードなど材質の性能が上がってきているため、防音性の高いアパート作りが可能です。
マンション
鉄筋コンクリート造、または鉄骨鉄筋コンクリート造による強固な建物で、2階建て以上であることがほとんどです。
- ●メリット
- 強度があり、耐火性や耐震性に優れています。一般的に遮音性に優れており、上下左右の音が聞こえ難い作りとなります。また、防犯意識の高い利用者に向けたオートロック付のマンションなど、バリエーションがあります。
- ●デメリット
- アパートに比べて壁が厚く、また居室に梁などが出やすいため、同じ面積でも部屋が狭くなる場合があります。建築コストが高くなりがちなため、家賃設定もそれなりに高くなってしまうケースが発生します。
- 一概にどちらが良いということはなく、土地の特性やニーズにあった建物を建てることが重要です。
賃貸経営成功のカギその2あらかじめ、家賃相場から想定される利回りを確認する
毎月どの程度の収入が見込めるのか、あらかじめ家賃額を予想し利回り計算をします。相場は、建築会社や最寄り駅の不動産会社等に聞くようにしましょう。おおよその広さと設備が分かれば、いくらの家賃設定で入居者が決まりやすいかを教えてくれます。
工事に入る前に適切な相場観を養っておけば、どの程度の建築コストまでが妥当なのかがわかるため、それに合わせた予算設定を行えば将来的に返済に苦労するリスクも少なくなります。
なお、賃貸物件は常に満室になってるとは限りませんので、返済計画はある程度余裕のある設定にすることを心がけましょう。
賃貸経営が失敗する一つの例として、当初の家賃収益の見積もりが既に間違っているということがあります。特に新築時は新築というステータスがあるため、相場よりも高い金額でも入居者は決まります。
ですが、入居者が一度退去した後は、新築時よりも家賃が下方修正されることもあるため、高い家賃のままで返済計画を立ててしまうと途中で返済が行き詰まる可能性があります。もちろんその時々の景気等に左右される部分もありますが、事前に家賃の値下がりリスクについてはよく検討しておくことが大切です。