オーナーの仕事と管理形態
建物が完成したら、いよいよ賃貸経営の本番です。
ここではオーナーの仕事が一般的にどのようなものなのかを紹介していきます。
建物が完成したら、具体的にどのようなことをやらなければならないのでしょうか。
また、それをサポートする管理会社の管理形態にはどのような種類があるのでしょうか。
オーナーの仕事と管理形態その1オーナーの代表的な仕事
入居者の募集
完成したアパートやマンションに入居してくれる人を募集します。例えば最寄り駅近くの不動産会社に依頼する場合は、間取り図面等を持ち込むなどして募集を依頼します。
以降は不動産会社がインターネット・紙面などに掲載するなどして、入居者探しを行ってくれます。賃貸契約の手続きも、基本的には不動産会社がすべてサポートしてくれます。
家賃の集金管理
賃貸経営において最も大切なオーナーの仕事、それが家賃の集金管理です。
かつては、家賃支払日に入居者がオーナーの自宅へ現金で持参するケースもありましたが、近年は「銀行振込」が一般的です。そのため、毎月の家賃支払日の翌日には必ず通帳記帳をして家賃の入金状況を確認する必要があります。
家賃督促
万が一家賃が振り込まれていない場合は、本人や連帯保証人に対して督促の連絡をします。早めに対処することで、今後の滞納防止にも繋がります。
お部屋の諸修繕
マンションの築年数が経過してくると、さまざまな修繕が発生します。
部屋の中の設備としては、エアコン、給湯器、ガスコンロなどが代表的ですが、できる限り、壊れてから手配するのではなく製品の耐用年数を経過したら早めに交換しましょう。壊れてからの修理では入居者に迷惑がかかります。また、建物全体としては、給排水設備や外壁タイル、鉄部塗装、屋上防水などの定期的なメンテナンスも必要になります。
退去立ち会いと敷金精算
入居者が退去する時には、自らが立ち会いの上でお部屋の中を確認し、破損や汚損がある場合は敷金から控除して精算します。退去立ち会いは義務ではありませんが、敷金精算トラブルを防止するためにも、できる限り実施しましょう。
オーナーの仕事と管理形態その2管理会社への委託も可能
以上のようなオーナーの仕事をすべて不動産管理会社に一括して委託することも可能です。これを専門用語で「管理委託契約」と言います。
管理会社と管理委託契約を結べば、これらの仕事をオーナーに代わって管理会社が責任をもって対応してくれるため、初めて賃貸経営をするオーナーにとっては非常に心強いです。
オーナーの仕事と管理形態その3サブリース契約ってどんな契約?
オーナーが自ら賃貸管理をする「自主管理」と、管理会社に管理を任せる「管理委託契約」のほかに、「サブリース契約」という形態があります。
サブリース契約とは、オーナーから不動産管理会社がアパートやマンションを丸ごと一棟借り上げる契約で、「家賃保証」という呼び方をすることもあります。
サブリース契約のメリット
空室リスクがなく、常に一定の家賃収入が長期間にわたって見込めるため、金融機関への返済計画が立てやすくなります。また、入居者の賃貸管理等はすべて管理会社が対応してくれるため、基本的にオーナーは特に管理する必要がありません。
サブリース契約のデメリット
借り上げる家賃は相場の9割程度のため、入居者と直接契約する場合に比べて、毎月の手取り額が少なくなる傾向にあります。